道交法では踏切では一旦停止して安全確認をすることが義務づけられています。私は自動踏切では一旦停止はやらないことにしています。 踏切の場合、多くは鉄道が道路より高い所を走っているのでその両側が坂道になっています。一旦停止するとスタート時に坂道発進が必要になります。私の車のようにマニュアルシフトの場合はエンストを起こす虞があります。 一旦停止をして左右の安全確認をしていて前方の注意を怠って発進すると、踏切の向こうに車がつかえていていて、踏切から出られなくなる危険があります。 また一旦停止と坂道発進により燃料消費が増えます。ある試算に寄れば、義務づけをやめれば年間2000億円の経済ロスの解消になり、省エネ効果も原油で年間50万キロリットル、約45万世帯分の温室効果ガス排出削減になるということです。(10年程前の日経記事) 一旦停止をしないと危険でしょうか。自動踏切が故障で、列車が来ても遮断機が下りずに車が突っ込んで事故った…との話しは聞いたことがありません。 そもそも機械の設計は故障した時は安全サイドになるように設計するのが普通です。自動踏切において、それが故障すれば遮断機が上がらないようにして人や車が通過できないようにするのが安全サイドです。さもなければ、自動踏切が故障すれば列車側の信号を赤にして列車が来ないようにするべきです。 遮断機が上がっているのに列車が来た…というような故障のあり得る装置は設計理念に反します。電気代云々の問題ではない筈です。実際はどうなっているのかは知りませんが。不便であっても安全な方を選ぶべきです。当然にそうなっていると私は信じます。 したがって、踏切での一旦停止は危険であり、環境にも悪い。少なくともこの点においては道交法を守ることは悪いことだと思っています。 家内にはいつもそう云っていたので私の主張を守り、お巡りさんが張っているのを知らずに一旦停止をしないで通過して捕まり、9,000円を取られたそうです。いいじゃあないか、お巡りさんの退屈を紛らわせ、社会にはいいことをし、しかも国庫を豊かにしたのだから、一石三鳥だ…、今後もそれで行こう…と慰めました。 踏切での一時停止が義務なのは世界的にも日本と韓国だけだそうです。オーストラリアでは踏切での一旦停止は禁止になっていると聞いています。危険だから急いで通り抜けろ…というわけでしょうね。もっとも私はオーストラリアの踏切を見たことがないので、自動遮断機があるのかないのかも知りませんが。 他国で禁止されていることについて、日本と韓国だけがその実施を義務づけられているわけですが、どちらが正しいのでしょうね。私は上に書いたように自動踏切の前での一旦停止は危険であり、周囲に不安全をもたらすので、悪いことだと…と考えています。ノンストップで自動踏切を通過することは、日本のおかしな法律には違反しているとしても社会には善をなしていると主張します。 ノンストップが社会正義だ…と云うには大袈裟な印象もしますが…。 ただ、自動踏切については上記の通りですが、偶には人が開閉する踏切があります。列車が頻繁に通るため、自動踏切にすると開かずの踏切になるので、無理矢理に通すために数人の見張りを付けて人が遮断機を上げ下げします。ここは危険です。人間は必ず失敗します。ここは一旦停止は必須です。 すべて高架鉄道にすれば踏切がなくなって、問題は消えるでしょうが、都会なら兎も角普通の所に高架鉄道が見えるのは鬱陶しいし騒音が増えそうです。踏切のある路をすべて陸橋にすることも事実上不可能でしょうしね。 |